第一弾
プログラム詳細
マスタークラス
国内外のオーケストラで活躍する3名を講師に迎え、対面レッスンを各楽器とも3セット(計9セット)実施しています。生徒は中学生から、プロを目指す大学院生まで計9名。従来の技術や知識向上を目的とした内容だけでなく、楽譜の読み解き方や練習メソッド、音楽に対峙するマインドセットなど、レッスンを通して深く掘り下げて音楽の本来の目的を見つけるディスカバリーをしていきます。
水谷 晃
-ヴァイオリン-
(ピアノ 秋元孝介)
Lesson 01
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調 第1楽章Felix Mendelssohn (1809-1847): Violin Concerto in E minor op. 64 1st mov.
(受講生 加藤優音)
1. To play is to express
音楽をすること、生きているということは、何かを表現すること
作曲家の肖像、作曲の背景を知る
第一主題は、救いが起きないユダヤの音楽 メンデルスゾーンの葛藤
2. Composition background
音楽院の設立、水彩画、作曲
作曲当時のメンデルスゾーンの多忙な生活が曲に現れている
何かを探しながら、自分で自分を忙しくしている3. Unraveling
作曲家が何を求めて何を表現して、あとの人に伝えたかったか
それを今生きている自分たちが説得力を持って紐解いていくことが音楽家の仕事であるLesson 02
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 第1楽章
Peter Ilyich Tchaikovsky (1840-1893): Violin Concerto in D major op. 35 1st mov.
(受講生 宇賀神鞠子)
1. Believe in yourself
自分がやっていることを信じないと、自分の道はできない
自分がやりたい気持ちと曲の気持ちを一致させる
曲が求めていることを探る
2. Composer's intention
初演時、なんども同じ旋律を繰り返すなんて音楽じゃないと批判された
繰り返しには理由がある チャイコフスキーとはどういう人?
繊細さ、慈しむように、愛でるように
3. Have a question
今自分がしている表現は自分のどこから来るのか?
果たしてその表現は作曲家が求めていることなのか?
この二つの疑問を常に持つことが大事
Lesson 03
オーケストラ・スタディ
Orchestra Study(受講生 山本実希)
1. Style, harmony and tempo
モーツァルト / 交響曲第39番 第4楽章 より
オーケストラに入るということは自分以外の多くの人と音楽を分かち合う日常に身を置く
モーツァルトはアレグロのメロディを作った作曲家
オケスタでは、様式感、ハーモニー感、テンポ感を見ている
2. Like life
ベートーヴェン / 交響曲第9番 第3楽章 より
コントラバスがいない中音域で構成された3楽章、ベートーヴェンは人間の声をヴァイオリンに託した
音楽は人生と同じように前に進んでいく、何かを探しながら
3. Theme of symphony
ブラームス / 交響曲第4番 第4楽章 より
このシンフォニーのテーマは「死」
自分の人生は終わっていく・・・
でもまだ死にたくない、なんとか人生をこじ開けたい
4. Dynamic
R.シュトラウス / 交響詩「ドン・ファン」より(この曲でシュトラウスは一気にスターになった)
ドン・ファンというキャラクターも演じつつ、シュトラウスの人生の新しい幕開けを表現したい
心の躍動を込めて
- 視聴方法はこちら -
幣 隆太朗
-コントラバス-
(ピアノ 秋元孝介)
Lesson 01
カプッツィ:コントラバス協奏曲 ニ長調 第1楽章
Antonio Capuzzi (1755-1818): Double Bass Concerto in D major 1st mov.1. Right Hand - Constructive Approach
大きい筋肉 小さい筋肉
鎖骨が腕の始まり2. Intonation - Dynamic Range
自分の音 向こうの音
音量を変える音色を変える3. Imagination - Tone Discovery
イメージする 音を探す
Lesson 02
ボッテジーニ:コントラバス協奏曲第2番 ロ短調 第1楽章
Giovanni Bottesini (1821-1889): Double Bass Concerto No.2 in B minor 1st mov.
(受講生 十河七海)
1. Tone and Posture
音を逃がさない身体
肉付きのある音2. Expression and Will
自分の意思と表現
伝える側と受けとる側に?を生まない
3. Theory vs Imagination
理論とイメージ
音に込めたい意思とセオリー(のせめぎあい)
4. Engagement
主張と協奏
自分が気持ち良いのか、音楽が気持ち良いのかLesson 03
ボウイングとフィンガリングの基本Fundamentals of Bowing and Fingering
1. Natural Posture
普段の生活の身体vs楽器を弾く身体
身体のすべてを生きている状態に保つ2. Sound with Overtone
腕のはじまり(鎖骨と肩甲骨)で奏でる意識
楽器に嫌われない柔らかさ
3. Leading Fingers
左手の指づかい=左手の腕づかい
音楽を楽しみ続けることは自然な体であり続けること- 視聴方法はこちら -
福川 伸陽
-ホルン-
(ピアノ 大堀晴津子)
Lesson 01
ウォーミングアップと基礎練習Warm-up Routine and Basic Exercises
(受講生 山中玲奈)
1.Breathe whole body
全身で呼吸する腹式呼吸 胸式 背中
2. Study yourself
息の流れと唇の変化 音がどのように始まるか・終わるか
自分で自分を研究すること3. Imagine various tones
自分の音色の引き出しを考えながら練習する
色は?温度は?形は?大きさは?
音色のイメージを言語化することが大事
Lesson 02
R.シュトラウス:ホルン協奏曲第2番 変ホ長調 第1楽章Richard Strauss (1864-1949): Horn Concerto No.2 in E-flat major 1st mov.
(受講生 栁谷信)
1. Expressions of various themes
多様な声部の違いを表現する 表情和音の移り変わり ブレスコントロール
2. Consider the orchestra
オーケストラの楽器を意識する強弱のつけ方 フレーズづくり
3. Musical idea
音楽的なアイデア キャラクターの違い楽譜通り綺麗に吹くだけでなく遊びを交える
Lesson 03
シューマン:アダージョとアレグロRobert Schumann (1810-1856): Adagio and Allegro
(受講生 宮谷建志)
1. Minimal chamber music
ピアノのバスと和音の変化を味わう
最小の室内楽 フレーズの閉じ方・渡し方2. Character of the composer
シューマンならではの微細なニュアンスを表現する
屈折したシューマン感 作曲家も人間
作曲家に対して自分がどれくらいの距離感でいるか
3. Unfettered thought
拍子の感じ方 エネルギーの流れ 自由な発想
相手のインスピレーションをその場で楽しむ- 視聴方法はこちら -
トークセッション
水谷 晃 ×幣 隆太朗
福川 伸陽 × 幣 隆太朗
クラウドファンディングご支援者様向け特典
講師3名による未公開スペシャルトーク
各講師によるスペシャルライブ
水谷晃
エルガー:夜の歌
Edward Elgar (1857-1934): Chanson de Nuit op.15-1
エルガー:朝の歌
Edward Elgar (1857-1934): Chanson de Matin op.15-2幣 隆太朗
ボッテジーニ:コントラバス協奏曲第2番 ロ短調 第2楽章
Giovanni Bottesini (1821-1889): Double Bass Concerto No.2 in B minor 2nd mov.福川 伸陽
グリエール:ホルン協奏曲 変ロ長調 第2楽章
Reinhold Glière (1874-1956): Horn Concerto in B-flat major op.91 2nd mov.